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外国人材との異文化コミュニケーションで大切なことは?重要な理由や交流のコツも解説

2024.06.06

いまや、多くの産業が外国人材を受け入れて労働力を確保しています。外国人材を受け入れる際の異文化コミュニケーションについて把握し、今後の雇用に役立てたい方も多いのではないでしょうか。

今回は、異文化コミュニケーションの概要や失敗しやすいポイント、外国人材との異文化コミュニケーションで必要なこと、大切なことなどを詳しく解説します。外国人の雇用を検討している、またはすでに外国人を雇用している企業の採用担当の方は、ぜひ参考にしてください。

外国人材の受け入れに向けて!異文化コミュニケーションとは

そもそも異文化コミュニケーションとは、出身国や性別、年齢など、自身と異なる価値観・バックグラウンドを持つ相手と交流することを指します。異文化コミュニケーションにおいては、相手との摩擦や衝突をおそれることなく、信頼関係を築くことが重要です。

特に、日本とほかの国には、日常生活や仕事上で異なる文化・マナーが多くあります。異文化コミュニケーションのスキルを習得すれば、円滑な交流が可能となるでしょう。

また、異文化コミュニケーションでは英語をはじめとした言語スキルだけでなく、コミュニケーションをとるうえでのマインドやスキルも大切です。

異文化コミュニケーションのスキルが重要な理由

異文化コミュニケーションのスキルが重要な理由としては、社会のグローバル化が進むなかで、日本で就労する外国人が増えていることが挙げられます。

出入国在留管理庁の発表によると、2023年10月時点の外国人労働者数は200万人超で、届出が義務化された2007年以降では過去最多の人数とされています。外国人労働者の国籍で最も多いのは51万8,364人(25.3%)のベトナム人で、次いで多いのが39万7,918人(19.4%)の中国人です。

このデータが示すように、日本で就労する外国人は増えており、各企業で異文化コミュニケーションのスキルを習得する必要性が高まっています。

外国人を雇用するメリットや受け入れの流れは、以下の記事で詳しく解説しています。

外国人を雇用するメリットは?雇ううえでの注意点や受け入れの流れも解説

 

参考:出入国在留管理庁「『外国人雇用状況』の届出状況まとめ(令和5年10月末時点)」

外国人材との異文化コミュニケーションで失敗しやすいポイント

ここでは、外国人材との異文化コミュニケーションで失敗しやすいポイントを3つ紹介します。事前に失敗しやすいポイントを把握しておけば、外国人と仕事をする際に円滑なコミュニケーションを図りやすくなるでしょう。

あいまいな表現・指示を行う

日本人の従業員に対しては、あいまいな表現・指示でも伝わるケースはありますが、もともと扱う言語が異なる外国人には伝わらない可能性が高いため注意が必要です。

例えば、「大丈夫です」「いいです」といった日本語を使うと、外国人には「YES」と「NO」のどちらの意味で発した言葉か伝わりづらいでしょう。

また、明確なルール決めや期日の設定などをしないまま仕事の指示を出すと、相手を混乱させるかもしれません。そのため、外国人に仕事を依頼する際は、社内で共有しているルールに基づいて依頼し、具体的な日時を設定することが重要です。

明確なルール決めや仕事の期日の設定などは、日本人社員の仕事の効率化に繋がるというメリットも期待できます。

仕事の仕方の違いを把握していない

仕事に取り組む過程で、日本では「報告・連絡・相談」というポイントを押さえて仕事を進める企業が多い傾向にあります。一方、仕事の際には基本的に自己判断で進めていくといった国もあります。

そのため、知らぬ間に仕事が進んでしまうことのないように、事前に認識を共有することが大切です。外国人に報告・連絡・相談に取り組んでもらいたい場合は、これらを行うタイミングを教えておいたり、実践に対してフィードバックしたりするとよいでしょう。

また、業務において、外国人が持つ権限の範囲を明確化することも重要です。

人前で注意する

2020年6月1日より、職場でのパワーハラスメント対策は事業主の義務となっています。そのため、仕事に関する適切な指導であっても、人前で叱責することは多くの日本の企業で徐々に減りつつあります。

とはいえ、遅刻や小さなミス程度であれば、軽く注意する場面もあるかもしれません。しかし、外国では人前で叱ること自体がタブーとされているケースも多いので注意しましょう。

日本人の感覚では軽い注意のつもりでも、人前で行うことで外国人のプライドを大きく傷付けるおそれがあります。外国人に注意したいことがある場合は、別室に呼び出して個別にミスを指摘するといった工夫が必要です。

外国人材との異文化コミュニケーションで必要なこと・大切なこと

続いて、外国人材との異文化コミュニケーションで必要なことや大切なことを解説します。

コミュニケーションスタイルが異なる前提で接する

そもそも、コミュニケーションスタイルの違いとして、日本では抽象的なメッセージを受け取った側が推測する「ハイコンテクスト文化」が根付いています。

一方でアメリカなどでは、メッセージが具体的で、受け取る側が言葉の意味を推測する必要性が少ない「ローコンテクスト文化」が一般的です。空気を読んだ行動などは、外国人にはなじまないコミュニケーションスタイルである可能性もあることを認識して、外国人へ明確に伝わるような言葉を使うことが大切です。

例えば、社内の複数人がかかわるプロジェクトで外国人に仕事を依頼する場合は、担当してもらいたい仕事内容を明確に伝えましょう。

時間感覚が異なることを理解する

日本人と外国人との、時間を守ることに対する感覚や意識の違いについても理解しておく必要があります。というのも、国民性によっては遅刻に対するとらえ方などが異なる可能性があるためです。

たとえ外国人が遅刻をして反省の色が見られなかったとしても、頭ごなしに強く注意するのは得策ではありません。相手の文化背景などに理解を示しつつ、再発防止策をしっかりと検討して、徐々に擦り合わせることが大切です。

時間を守らないことで生じる損失や、周囲に迷惑をかけている状況を丁寧に説明すれば、理解を促せるでしょう。

非言語的コミュニケーションのマナーを把握する

日本では特に問題のない身振りでも、外国によってはマナー違反となるケースがあります。例えば、日本では笑うときや食事中に行われる「口に手を当てるしぐさ」は、国によっては何かを隠す、あるいは相手を拒否するジェスチャーとして受け取られる可能性があります。

また、「手刀のしぐさ」についても注意が必要です。日本では人混みをすり抜ける場面などで使われますが、国によっては威嚇・挑発のジェスチャーと受け取られかねません。

このように、非言語的コミュニケーションのマナーが、日本と外国で異なることを把握したうえで接しましょう。

価値観が異なることを理解する

国の文化によっては、仕事よりも家族などのプライベートが重視されます。日本とは価値観が異なることを理解したうえで、接することが重要です。

とはいえ、それぞれの国における国民性などは、あくまで一つの傾向に過ぎません。受入れ企業は、外国人の能力・スキルを踏まえて、適切なキャリアプランを立てたり、明確な評価基準を設けたりと、モチベーションアップに向けた取り組みをすることも大切です。

差別的な言動をしないようにする

悪気がなくとも、差別的であると相手が判断する言動をしないように注意しなければなりません。まずは、経営陣や人事担当者が外国人雇用に関するコンプライアンスをしっかりと理解しておき、職場の関係者にも浸透させるとよいでしょう。

外国人材の受け入れに向けて、研修を受けるのも手段の一つです。ロールプレイングを行ったり、外国人材に関する情報を共有したりすると、スムーズな異文化コミュニケーションを図りやすくなります。

外国人材との異文化コミュニケーションを円滑にするコツ

ここからは、外国人材との異文化コミュニケーションを円滑に行ううえで、重要なコツを紹介します。

日本の文化・価値観を押し付けない

日本企業特有の文化・価値観を、外国人に押し付けないようにすることが大切です。例えば、日本企業で働く外国人は以下のような点に疑問を抱きやすいようです。

  • ◆質問に対する回答が婉曲的である
  • ◆古いルールが惰性的に適用されている
  • ◆自分の役割以外の仕事を振られる

外国人から疑問や質問を受けた際には、まず改善の余地を探るなど、お互いが歩み寄るようにすることが重要です。外国人が働きやすい環境へと整備すれば、業務効率化に繋がったり、ワークライフバランスの取れた職場環境へと改善できたりする可能性もあります。

日本語の習得度に合わせてコミュニケーションを図る

日本で働く外国人は一定レベルの日本語力を身に付けているとはいえ、その習得度には個人差があります。特に、来日して間もない外国人と接する場合は、以下のような点を意識しましょう。

  • ◆ゆっくりはっきりと話す
  • ◆簡単に短く話す
  • ◆意味が伝わらないときは類似の言葉・表現に置き換える
  • ◆「えー」「まあ」など、意味のない言葉は入れない
  • ◆方言や地域特有の言葉は避けて話す

必要に応じて、笑顔で話したり、動作・手振りを交えて話したりすれば、より円滑なコミュニケーションが可能になります。

外国人雇用管理アドバイザーのアドバイスを受ける

厚生労働省は、外国人労働者を受け入れている事業者への指導・援助を目的として、「外国人雇用管理アドバイザー」を各都道府県に設置しています。

外国人雇用管理アドバイザーには、外国人の雇用に関する悩みや、職場教育の仕方などに関して無料相談ができるので、必要に応じて利用を検討してみるとよいでしょう。

利用したい場合は、管轄のハローワークで申し込みをして日程調整をすると、アドバイザーが事業所を訪問してくれます。

外部機関のサポートを受ける

外国人材との異文化コミュニケーションをスムーズに行うために、外部機関のサポートを受けるのも方法の一つです。例えば、「介護」「外食」「宿泊」など12の特定産業分野で即戦力となる外国人を受け入れられる特定技能制度では、外国人の受け入れに際して、登録支援機関にサポートを依頼できます。

登録支援機関が入国前後のサポートをしてくれるので、外国人材の受け入れが初めての企業でも安心して進められるでしょう。支援業務に関する自社の負担を減らせるうえ、外国人の安定的な雇用に向けた環境整備が可能です。

登録支援機関について詳しく知りたい方は、ぜひ以下の記事もご参照ください。

特定技能における登録支援機関とは?支援委託をおすすめする理由と選び方

オノデラユーザーランなら外国人材の受入れをサポート!

特定技能外国人の受け入れを検討してみたいという方は、ぜひONODERA USER RUN(オノデラユーザーラン)へご相談ください。当社は、自社の海外アカデミーで育成した特定技能外国人の紹介を取り扱う人材紹介会社であり、登録支援機関としてワンストップのサポートも可能です。

企業様の要望をヒアリングしたうえで、人材の紹介から、入国時の住居確保、生活に必要な契約支援、入社後の定着支援までを一気通貫で実施します。さらには、入国後の日本人との交流促進や、日本語学習の機会の提供などを行っています。

多角的な支援ができるため、外国人材の定着率アップにも繋がるでしょう。採用いただく人数によっては割引を適用できますので、まずは外国人の受け入れに関するご要望やお悩みをお聞かせください。

また、オノデラユーザーランでは、入国前の人材の教育カリキュラムとして「異文化レジリエンス教育」を取り入れることで、外国人材の日本社会への適応と職場定着を目指しています。

まとめ

外国人材を受け入れる際には、「コミュニケーションスタイルが異なる前提で接する」「差別的な言動をしないようにする」といったポイントを押さえておくことが大切です。また、円滑な異文化コミュニケーションのために、日本語の習得度に合わせてコミュニケーションを図ったり、外部機関のサポートを受けたりするとよいでしょう。

ONODERA USER RUN(オノデラユーザーラン)では、即戦力の活躍が見込まれる特定技能外国人の受け入れに向けて、人入国前後の幅広いサポートに対応しています。特定技能外国人の雇用に関して相談したいという採用担当の方は、ぜひ以下のフォームよりお気軽にお問い合わせください。

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