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特定技能の基本情報

2023年最新|特定技能の12分野・業種の職種一覧と現状を解説!

2023.08.24

日本で働く外国人労働者の数は、年々増加しています。在留している外国人労働者を自社で受け入れたいと考えている方の中には、彼らがどのような資格区分で働いているのか知りたいという方も多いのではないでしょうか。

この記事では、外国人労働者に関する在留資格の一つである「特定技能」の概要を紹介するとともに、特定技能の分野・業種を解説します。併せて、特定技能で外国人労働者を受け入れる方法も紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

特定技能とは?

特定技能とは、国内での人材確保が困難な特定の産業分野において、外国人労働者を受け入れるための在留資格です。人手不足を解消し、企業経営を支えることを目的として、外国人労働者を雇用できるように2019年4月より始まりました。

特定技能の指定分野には12分野があり、単純労働をはじめとした幅広い業務に従事できます。ただし、分野ごとに従事できる職種が決まっているため、例えば介護の在留資格を持っていても、特定技能である建設の業務には従事できません。

また特定技能には、相当程度の知識や経験を持つ外国人が対象となる「特定技能1号」と、熟練した技能や専門的な知識を持つ外国人が対象の「特定技能2号」があります。特定技能2号資格に該当する外国人は在留期間の期限がなく、家族の帯同も可能です。

 

特定技能については、以下の記事でも詳しく解説しています。

外国人労働者の在留資格「特定技能」とは?1号と2号の対象分野などをわかりやすく解説

「特定技能2号」は対象分野が拡大する

これまで、特定技能1号では12の特定産業分野が対象となっていたのに対して、特定技能2号は「建設」「造船・舶用工業分野の溶接区分」のみが対象でした。しかし、2023年6月9日に、介護分野を除く11の分野が特定技能2号の対象となることが閣議決定されました。

この決定により、今後は「建設」「造船・舶用工業分野の溶接区分」の分野以外でも、特定技能1号の在留資格を持つ外国人労働者の2号への移行が可能になります。各分野における1号から2号への移行に必要な試験については、既存の試験以外に、各分野を管轄する省庁が試験実施要項を決定後、随時開始される予定です。

なお介護には、すでに1号からの移行先となり得る専門的かつ技術的な分野の在留資格として「介護」があるため、今回の2号対象分野には追加されませんでした。

【職種一覧】特定技能の12分野・業種

具体的に、どのような仕事が特定技能に該当するのでしょうか。ここからは、特定技能に該当する12種類の分野・業種について、それぞれの概要や詳しい仕事内容を解説します。

1.介護

介護は、介護施設で入所者の入浴や食事の介助、施設内でのレクリエーションの実施といった支援業務に従事するものです。ただし、現状、特定技能では訪問をともなう介護サービスは対象外となっている点に留意しましょう。

外国人が特定技能制度を用いて介護職につくには、事前に介護技能評価試験や介護日本語評価試験などの試験に合格する必要があります。

なお、2022年10月末時点における介護での労働者数は1万2,372人です。

参照:厚生労働省「外国人雇用状況」の届出状況表一覧(令和4年10月末現在)

2.外食業

外食業では、料理店・食堂などでの飲食物調理や接客、店舗管理などの業務に従事させられます。外食業で受け入れが可能なのは、料理店や食堂のほか、喫茶店やファーストフード店、宅配専門店、仕出し料理店などです。

2022年10月末時点における外食業での労働者数は、3,267人です。新型コロナウイルス感染症の影響を大きく受けた業界のため、受け入れ人数はあまり多くありませんが、今後増えていくことが予想されるでしょう。

参照:厚生労働省「外国人雇用状況」の届出状況表一覧(令和4年10月末現在)

3.宿泊

宿泊では、ホテルや旅館といった宿泊施設にて、フロントをはじめとした接客業務、企画や広報、レストランサービスなどの業務に従事させることが可能です。

また、宿泊の関連業務の範囲であれば、掃除や配膳、ベッドメイキング、宿泊施設内の売店における販売なども対応可能業務に含まれます。これらは、あくまでも関連業務の場合に可能とされており、メイン業務としての従事はできない点に注意しましょう。

なお、2022年10月末時点における宿泊での労働者数は191人です。

参照:厚生労働省「外国人雇用状況」の届出状況表一覧(令和4年10月末現在)

4.飲食料品製造業

飲食料品製造業では、酒類を除いた飲食料品の製造や加工に関する全般的な業務に従事させられます。この場合の飲食料品に含まれるのは、畜産食料品や冷凍食品、パン、清涼飲料水などです。

受け入れ企業は日本標準産業分類のうち、「食料品製造業」や「清涼飲料製造業」に該当しなければならない点に注意しましょう。

2022年10月末時点における飲食料品製造業での労働者数は2万6,108人で、特定技能で受け入れる外国人労働者数が最も多くなっています。

参照:厚生労働省「外国人雇用状況」の届出状況表一覧(令和4年10月末現在)

5.自動車整備

自動車整備では、中心業務として認められている自動車の日常点検整備や定期点検整備に従事させられます。また特定整備や、それにともなう電子制御装置の整備・板金塗装などの業務にも従事可能です。

自動車整備において外国人材には、日本国内の「3級自動車整備士」と同程度のスキルが求められる傾向にあります。

なお、2022年10月末時点における自動車整備での労働者数は1,028人です。

参照:厚生労働省「外国人雇用状況」の届出状況表一覧(令和4年10月末現在)

6.航空

航空の業務区分は、「空港グランドハンドリング」と「航空機整備」の2つに分かれています。

空港グランドハンドリングでは、航空機の地上走行支援業務や、乗客の手荷物・貨物取扱業務などに従事させることが可能です。一方の航空機整備では、エンジンオイルの確認をはじめとする、航空機の機体や装備品などの整備をおもに担わせられます。

2022年10月末時点における航空での労働者数は90人となり、ほかの分野と比べると少なめです。

参照:厚生労働省「外国人雇用状況」の届出状況表一覧(令和4年10月末現在)

7.農業

特定技能の農業において、外国人材は栽培管理を含む「耕種農業全般」や、飼養管理を含む「畜産農業全般」に従事可能です。

おもな業務内容は、耕種農業における裁判管理や農産物の選別・集出荷、畜産農業における飼養管理や畜産物の選別・集出荷です。また、関連業務として農畜産物を原料・材料の一部として使用するための製造や加工作業、農畜産物の運搬や陳列、販売作業、除雪作業などにも従事させられます。

なお、2022年10月末時点における農業での労働者数は8,758人です。

参照:厚生労働省「外国人雇用状況」の届出状況表一覧(令和4年10月末現在)

8.ビルクリーニング

ビルクリーニングとは、住宅を除いたさまざまな建物の内部を清掃する業務のことです。清掃場所や清掃部位、汚れの種類などに応じた適切な清掃方法や洗剤に関する知識が求められます。

ビルクリーニングの関連業務には、ベッドメイクを含む客室整備作業や資機材倉庫の整備作業が該当しているため、これらの業務を行わせることも可能です。ただし、メインの業務として想定されてはいません。

なお、2022年10月末時点におけるビルクリーニングでの労働者数は986人です。

参照:厚生労働省「外国人雇用状況」の届出状況表一覧(令和4年10月末現在)

9.工業製品製造業

工業製品製造業業は、もともと3つに分類されていましたが、どの分野にも関連性があることから2022年に統合されました。また、令和6年3月に分野名を「工業製品製造業分野」と変更したうえで、新たな業種・業務区分を追加する閣議決定を行いました。いずれの分野・業種も日本経済にとって欠かせず需要が高い一方で、人手不足が続いています。

素形材製造は、金属やプラスチックといった素材を加工し、組立産業に供給する職種です。そして、産業機械製造では産業用の機械を製造し、電気電子情報関連製造業ではおもに電子機器の機械加工や組み立てを行います。

なお、2022年10月末時点における労働者数は、1万5,613人です。

参照:厚生労働省「外国人雇用状況」の届出状況表一覧(令和4年10月末現在)

10.建設

建設は、「土木」「建築」「ライフライン・設備」の3つの業務に分けられているのが特徴です。いずれの業務においても、指導者の指示や監督を受けつつ従事します。

土木業務は、土木施設の新設や維持、修繕を目的としたコンクリート圧送やとび職、建設機械施工などが該当します。建築業務に該当するのは、マンションや戸建て住宅の新築や改築、修繕などを目的とした建築大工や左官、内装仕上げなどです。

そしてライフライン・設備には、ガスや水道、電気通信といったライフラインや、重要設備の設置・変更・修理などを行うための配管業務や電気工事が該当します。

なお、2022年10月末時点における建設での労働者数は7,132人です。

参照:厚生労働省「外国人雇用状況」の届出状況表一覧(令和4年10月末現在)

11.造船・舶用工業

造船・舶用工業では、以下の6つに区分された業務にそれぞれ特定技能外国人を従事させることが可能です。

・溶接

・塗装

・鉄工

・仕上げ

・機械加工

・電気機器組み立て

造船・舶用工業の特定技能資格を得るには、日本語試験以外に、各業務区分の造船・舶用工業分野特定技能1号試験への合格が必要です。

2022年10月末時点における造船・舶用工業での労働者数は、2,526人です。

参照:厚生労働省「外国人雇用状況」の届出状況表一覧(令和4年10月末現在)

12.漁業

漁業は、業務区分が「漁業」と「養殖業」の2つに分かれています。

漁業では、水産動植物の探索や採捕、漁獲物の処理・保蔵、漁具や漁労機械の操作などを担わせることが可能です。一方の養殖業では、養殖している水産動植物の育成管理や収穫、養殖するために欠かせない資材の制作や補修、管理などを担います。

なお、2022年10月末時点における漁業での労働者数は983人です。

参照:厚生労働省「外国人雇用状況」の届出状況表一覧(令和4年10月末現在)

「特定技能」で外国人労働者を受け入れる方法

企業や施設が特定技能に該当する分野・業種で外国人労働者を受け入れるためには、前提として、外国人材が特定技能の在留資格を取得している必要があります。

資格取得には、日本語試験や就労を予定している業務区分に対応した技能試験を受験し、いずれも合格しなければなりません。ただし、技能実習2号を良好に修了している外国人の場合は、これらの試験が免除されます。

さらに、人材を受け入れる企業側は、入国から帰国までのサポート、支援計画の作成が必要です。自社でサポートや計画の作成などの対応が難しい場合は、登録支援機関があり、サポートを受けることが可能ですので、検討してみてはいかがでしょうか。

 

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また、外国人労働者の定着を目的に独自の生活・学習支援サービスも実施しているため、初めて特定技能外国人を受け入れるという企業様も安心していただけるでしょう。特定技能によって外国人労働者を受け入れたいと考えている方は、ぜひご相談ください。

まとめ

国内のさまざまな分野・業種において発生している人手不足を背景に、特定技能を有する外国人労働者の需要は今後も高まると考えられます。特定技能を取得している外国人労働者は従事できる業務が幅広いことから、企業にとって大きな戦力となり得るでしょう。

特定技能を有する外国人労働者の受け入れを検討しているものの、受け入れに際してサポートや各種手続き、支援計画の作成に不安があるという場合は、ぜひONODERA USER RUN(オノデラユーザーラン)にお任せください。アジアの若く、優秀な人材が企業様で存分に活躍できるよう、さまざまなサービス・サポートを提供します。

 

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