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飲食業の「2030年問題」とは? 抱える課題や対策方法について

2026.10.27

 

2030年問題とは、少子高齢化を要因に、労働力不足などが顕在化するおそれがある社会問題のことです。もともと人手不足に悩む飲食業は、とくに大きな影響を受けると考えられています。

この記事では、飲食業に影響する2030年問題の最新の数字、飲食業が抱える課題と対策を紹介します。対策のひとつとして、特定技能「外食業」の外国人材を雇用する際の流れと注意点も、制度の最新状況に合わせて解説します。自社の経営基盤を安定させるために、ぶひお役立てください。

🔶 この記事のポイント 🔶

  • ☑️ 飲食業では、人手不足が続いています。 帝国データバンクの調査(2026年4月)でも、飲食店の非正社員の59.1%が「人手不足」と回答しています。
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  • ☑️ 対策は3つ。 ロイヤル顧客を育てる、DXで業務を効率化する、外国人材を活用する。この3つは、組み合わせて進めると効果的です。
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  • ☑️ 外国人材の中では、特定技能「外食業」が就労の選択肢になります。 フルタイムで働け、調理・接客・店舗管理まで幅広く任せられます。
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  • ☑️ 受け入れ前に「食品産業特定技能協議会」への加入が必要です。 審査に2〜3か月かかるため、早めの準備が大切です。

飲食業に影響する「2030年問題」とは?

2030年問題とは、少子高齢化によって、2030年を迎えた頃に影響が予想される社会問題の総称です。

内閣府の「令和8年版高齢社会白書」によると、2025年10月1日時点の65歳以上人口は3,622万人、高齢化率は29.4%です。15〜64歳の生産年齢人口は7,353万人(総人口の59.7%)となっています。

参考:内閣府|令和8年版高齢社会白書

これからの見通しは、次のとおりです。

 

高齢化率(65歳以上)

生産年齢人口の割合(15〜64歳)

2025年10月(実績)

29.4%

59.7%

2030年(推計)

30.8%

58.9%

2030年の推計値は、国立社会保障・人口問題研究所の「日本の将来推計人口(令和5年推計)」(出生中位・死亡中位)です(同研究所の表)。

高齢化は、その後も進む見通しです。人口の中で働く世代の割合が減ることで、労働力の不足など、さまざまな問題が顕在化するおそれがあります。

「2030年問題」によって飲食業が抱える課題

2030年問題によって、飲食業が抱える可能性の高い課題を、最新のデータを交えて解説します。

人手不足が続き、さらに深刻化するおそれがある

少子高齢化にともない生産年齢人口は減る見通しです。飲食業は、現状でも慢性的な人手不足に悩む企業が多い業界です。

帝国データバンクの調査(2026年4月)では、飲食店の非正社員の**59.1%**が「人手不足」と回答しました。前年同月(65.3%)より下がったものの、2024年4月は74.8%でした。改善の傾向はあるものの、現場の不足感は根強く残っています(帝国データバンク「人手不足に対する企業の動向調査(2026年4月)」)。

日本で労働者不足が進行している背景については、以下の記事で詳しく解説しています。

日本で労働者不足が進行している背景とは? 企業への影響や解消方法も詳しく解説

人材獲得競争が激化し、採用コストが上がる

自社の事業に合う人材を確保するため、競合他社との獲得競争が激化する可能性があります。他社より高い給与を設定したり、福利厚生を充実させたりする企業が増える見通しです。

賃金の面では、令和8年度の地域別最低賃金が全国加重平均で1,177円(前年度は1,121円)になり、最高は1,280円、最低は1,085円です。人件費を押し上げる要因になり、採用コストは今後も上がるおそれがあります。さらに、新規採用した人材の研修などを実施する担当者の負担増も懸念されます。

人材定着率・品質が低下する

人材が少ない状況で仕事に取り組むと、従業員1人に対する負担が増え、定着率や生産性が下がるおそれがあります。そうなると、提供する商品やサービスの品質が低下して顧客満足度が下がり、自社の利益にも悪影響を及ぼすかもしれません。

もともと飲食業は立ち仕事などが基本となるうえ、業務の幅も広く、従業員の負担が大きいとされている業界です。2030年を迎える頃に1人当たりの負担が現状より上がらないように、早い段階で対策を立てることが重要でしょう。

「2030年問題」に備えて飲食業ができる3つの対策方法

「2030年問題」に備えて、飲食業が実践できる3つの対策を紹介します。どれか1つではなく、組み合わせて進めると効果的です。

1.ロイヤル顧客を育てる

総人口も減少傾向にあるなかで、従来のような新規顧客の獲得は難しくなる可能性があります。そこで有効なのが、特定の企業や店舗に対して高い信頼を寄せてくれる「ロイヤル顧客」を育てる方法です。

ロイヤル顧客は、自社の店舗やサービスに特別な愛着を持ってくれているため、安定的に売上に貢献してくれたり、第三者へ宣伝・勧誘をしてくれたりすることが期待できます。ターゲットとなる顧客を特別扱いする仕組みを構築したり、定期的なコミュニケーションの機会を設けたりするなどの工夫をしましょう。

2.DXを推進して業務効率化を図る

DX(デジタル・トランスフォーメーション)とは、デジタル技術を活用して業務効率化や従業員・顧客の満足度向上などに繋げる改革のことです。DXを推進すれば、人手不足の緩和や、顧客情報の取得・蓄積などが可能になります。

飲食業が実施できるDXの具体例としては、セルフオーダーシステムや予約受付システムの導入などが挙げられます。セルフオーダーシステムを導入すれば、注文・受注を大幅に効率化できます。予約受付システムなら、電話対応などに割く人手や時間を軽減でき、顧客データの収集・管理もできます。自社のサービス形態に合わせて、適切なツールを選びましょう。

ただし、DXだけでは、調理や接客の現場の人手不足をすべては解消できません。次の「外国人材の活用」と組み合わせることで、効果が高まります。

3.外国人材を活用する

厚生労働省の発表によると、国内の外国人労働者数は2025年10月末時点で257万1,037人と、過去最高を更新しました(前年比+11.7%、厚生労働省「「外国人雇用状況」の届出状況まとめ(令和7年10月末時点)」)。飲食業界においても、外国人材を活用することは、2030年問題への対策として有効といえるでしょう。

なお、「資格外活動許可」と呼ばれる許可を受けて働く留学生などは、1週間当たりで原則として28時間までしか働けない点に注意が必要です(出入国在留管理庁のガイド)。人手不足の課題を根本から改善したいのであれば、フルタイムで働ける就労できる在留資格をもつ外国人の雇用を検討したほうがよいでしょう。

飲食業の2030年問題に対策! 特定技能「外食業」とは?

飲食業の2030年問題に対策するため、特定技能「外食業」を取得した外国人の雇用を検討してみてはいかがでしょうか。特定技能とは、人手不足に陥っている特定産業分野で、即戦力として活躍してくれる外国人材を対象とした在留資格です。現在は17分野で受け入れが可能です(2026年6月1日現在、出入国在留管理庁の分野一覧)。

外食業分野の特定技能外国人は、近年増えています。2025年6月末時点で、35,771人(速報値、うち2号は510人)が在留しています(農林水産省の資料)。

1号・2号で違う点

特定技能「外食業」には、在留期間の上限が通算5年の「1号」と、在留期間の更新に上限がない「2号」の2つの区分があります。違いは、次のとおりです(出入国在留管理庁「外食業分野」、2025年5月30日現在の記載)。

項目

1号

2号

在留期間

通算で上限5年

更新可・上限なし

家族の帯同

原則不可

要件を満たせば可

従事できる業務

外食業全般(飲食物調理・接客・店舗管理)

1号の業務に加えて店舗経営

試験

外食業特定技能1号技能測定試験

外食業特定技能2号技能測定試験

日本語

国際交流基金日本語基礎テストまたは日本語能力試験N4以上

日本語能力試験N3以上

受入れ見込数

53,000人(5年間の最大値)

記載なし

2号は家族の帯同も認められるため、日本に根を下ろして長く働きたい人材の獲得も見込めます。いずれにしても、特定技能「外食業」を取得した外国人は、中長期的に自社の事業の貴重な戦力となってくれるでしょう。

特定技能「外食業」の詳細や、取得・申請するための要件などについては、ぜひ以下の記事をご覧ください。

特定技能「外食業」の外国人が従事できる業務範囲

外食業分野の特定技能外国人は、飲食物調理や接客、店舗管理など、外食業全般の業務に従事できることが特徴です。日本人が通常従事する関連業務に、付随的に従事することもできます。

就労できる事業所と、具体的な飲食サービスの例は、以下のとおりです。

 

就労できる事業所:飲食店、持ち帰り飲食サービス業、配達飲食サービス業、給食事業等の飲食サービス業

  •  
  • 飲食サービスの例:食堂、レストラン、ファーストフード店、テイクアウト専門店(店内で調理した飲食料品を渡すもの)、宅配専門店(店内で調理した飲食料品を配達するもの)、仕出し料理店
  •  

上記の飲食業に該当する場合は、特定技能外国人を受け入れられる可能性があります。

外国人が特定技能「外食業」を取得する方法

外国人が外食業分野で1号特定技能を取得するルートは、大きく2つに分かれます。

取得ルート

具体的な方法

試験に合格して取得するルート

「外食業特定技能1号技能測定試験」と、日本語の試験(国際交流基金日本語基礎テストまたは日本語能力試験N4以上)に合格する

技能実習2号を良好に修了して取得するルート

外食業分野の技能実習2号を良好に修了し、在留資格を移行する(試験は免除)

参考として、2023年12月末時点の外食業分野の特定技能在留外国人数は13,312人でした。うち試験ルートが12,946人(約97.3%)、技能実習ルートが366人(約2.7%)です(出入国在留管理庁「特定技能在留外国人数の公表等」)。外食業分野の特定技能ビザは、試験ルートでの取得が一般的だとわかります。

なお、技能実習は、2027年4月1日から育成就労に代わる予定です。移行の扱いは今後見直される可能性があるため、最新の情報を確認してください。

特定技能「外食業」の外国人を雇用するうえでのポイント

ここからは、特定技能「外食業」の外国人を雇用するうえでのポイントを紹介します。

受入れ企業の基準・義務を把握する

特定技能外国人を雇用するには、受入れ企業としての基準・義務を把握し、規定を満たす必要があります。基準・義務のおもな内容は以下のとおりです。

<1.受入れ機関が外国人を受け入れるための基準>

  1. 1.外国人と結ぶ雇用契約が適切である
  2. 2.機関自体が適切である
  3. 3.外国人を支援する体制がある
  4. 4.外国人を支援する計画が適切である

 

<2.受入れ機関の義務>

  1. 1.外国人と結んだ雇用契約を確実に履行する
  2. 2.外国人への支援を適切に実施する
  3. 3.出入国在留管理庁への各種届け出を行う

参考:外務省|登録支援機関について


ちなみに、受入れ機関の義務で述べられている「2.外国人への支援を適切に実施する」という項目は、登録支援機関に委託することも可能です。
登録支援機関に委託すれば、特定技能外国人の支援に関する自社のリソースを抑えられるうえ、的確なサポートにより外国人材の定着率アップを目指せるメリットもあります。

食品産業特定技能協議会に加入する

外食業分野の特定技能外国人を受け入れる企業は「食品産業特定技能協議会」への加入が義務付けられています。協議会の活動内容は、法令遵守の啓発や人手不足の状況把握・分析などです。

特定技能外国人を受け入れてから4ヵ月以内に加入する必要があり、審査には通常2週間~1ヵ月程度の期間を要します。
2人目以降を追加で受け入れる際は、再度の加入申請や届け出は必要ありません。

特定技能「外食業」の採用に関するご相談はオノデラユーザーランへ

特定技能「外食業」に関する外国人材の雇用を検討している場合は、特定技能に特化した人材紹介会社のONODERA USER RUN(オノデラユーザーラン)にぜひご相談ください。事前にご要望をヒアリングしたうえで、海外自社アカデミーで専門教育・育成を行った特定技能外国人をご紹介いたします。

また、当社は登録支援機関として、1号特定技能外国人の受け入れに向けた支援計画の作成アドバイスや支援の実施のほか、入国前後、入社後のサポートも行っています。特定技能外国人の受け入れに関して、一気通貫のサービスを提供できることが強みです。

また定期的な面談や日本語学習機会の提供など、就労後のサポートも充実しているため、外国人材の定着率アップにも貢献できます。

オノデラユーザーランがどのような会社か気になる方は、ぜひ以下の記事をご参照ください。

ONODERA USER RUN(オノデラユーザーラン)はどんな会社?

まとめ

2030年問題によって、飲食業では人手不足のさらなる深刻化や人材獲得競争の激化などが懸念されています。この問題に備えるため、ロイヤル顧客を育てたり、特定技能外国人を活用したりすることを検討するとよいでしょう。

ONODERA USER RUN(オノデラユーザーラン)では、外食業分野における特定技能外国人のご紹介はもちろん、入国前から入国後までのトータルサポートが可能です。就労後の独自サポートにも力を入れているので、外国人の定着も目指せるでしょう。

飲食業における人手不足に対応したいという採用担当の方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

 

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特定技能とは?

2019年4月に創設された、人材の確保が困難な16の産業分野等における人手不足に対応するため、一定の専門性・技能を有し即戦力となる外国人材を労働者として受け入れる在留資格のこと。
在留資格「特定技能」とは?種類や対象分野、技能実習との違いなどをわかりやすく解説

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