特定技能関連
「登録支援機関」という言葉をご存知でしょうか?
特定技能1号を雇用する場合、受け入れ機関側(特定技能所属機関)には、特定技能外国人への支援計画を作成し、入国から帰国まで一連の支援(サポート)を行うことが義務付けられています。この支援については「登録支援機関」へ委託することが可能です。
今回は、この「登録支援機関」について、役割や業務、選び方などを徹底解説します。
※特定技能1号については、在留資格「特定技能」とは?のページをご覧ください。
登録支援機関とは
登録支援機関とは、特定所属機関(受け入れ機関)から委託を受け、1号特定技能外国人が「特定技能」の在留資格に基づく活動を安定的かつ円滑に行うことができるようにするための職業生活上,日常生活上又は社会生活上の支援を行う機関です。
特定技能外国人に対する支援義務事項は、
1.事前ガイダンス 2.出入国する際の送迎 3.住居確保に・生活に必要な契約に係る支援 4.生活オリエンテーション 5.公的手続等への同行 6.日本語学習の機会の提供 7.相談・苦情への対応 8.日本人との交流促進 9.転職支援(人員整理等の場合) 10.定期的な面談・行政機関への通報 |
特定所属機関(受入れ機関)はこの支援項目ごとに、1号特定技能外国人に対して上記内容の支援を実施しなければなりません。
国から指定されている支援内容は専門的な項目が多く、かつ特定技能外国人の母国語で行わなければならないという決まりがあるため、自社でこれらの支援を行うことが難しい場合があります。しかし、特定所属機関(受入れ機関)は、この支援内容の一部またはすべてを登録支援機関に委託することができます。登録支援機関に支援計画の全部の実施を委託した場合には、受入れ機関が満たすべき支援体制を満たしたものとみなされます。
ポイント!
・特定所属機関(受入れ機関)は、特定技能外国人に対して支援が必要
・支援内容の一部またはすべてを登録支援機関に委託することができる
登録支援機関の役割・支援内容
登録支援機関の主な仕事は、支援体制の整備、並びに支援計画書の作成になります。特定所属機関(受入れ機関)から委託を受けて、特定技能外国人を支援するための計画を立てたり、支援の計画を立てていきます。
なお、支援内容には、必ず行うべき支援「義務的支援」と、任意的に行う支援「任意的支援」があります。
■義務的支援とは
名前の通り、特定技能外国人に対する支援のうち「必ず実施しなければならない支援」のことをいいます。下記が、主な義務的支援の詳しい内容となります。
■任意的支援とは
義務的支援とは異なり「必ず実施しなければならない」というものではありません。ただ、特定技能外国人が安心して日本で働くことができるよう、できる限りの任意的支援を行うことが求められており、義務的支援の補助的な支援という位置づけがなされています。
登録支援機関として登録されると、“四半期に1回ごとに支援状況の報告”を行う義務が生じ、“適正に支援が実施されているかどうか行政機関へ報告”する義務があります。この2つを怠った場合には、登録取り消し処分となります。
また、支援にかかるコストは、1号特定技能外国人労働者を雇用する会社などが負担しなければなりません。
登録支援機関になるには?
特定の事項を満たしている場合、団体でも個人でも登録支援機関になることができます。
登録支援機関の登録を受けるための基準は、大きく分けて下記の2つの要件が必要となります。
1)機関自体が適切であること
2)外国人を支援する体制があること
具体的には、以下の6点となります。
1 | 支援責任者及び1名以上の支援担当者を選任していること |
2 |
下記の4点のうち、いずれに該当すること 1. 個人、団体に限らず、2年以内に中長期在留者の受け入れ実績があること。 2. 登録支援機関になろうとする個人、あるいは団体が、2年以内に報酬を得る目的で、事業として、外国人に関する各種相談業務に従事した経験を有すること 3. 選任された支援担当者が、過去5年間に2年以上中長期在留者の生活相談業務に従事した経験を有すること 4. 上記のほか、登録支援機関になろうとする個人、あるいは団体が、これらと同程度に、支援業務を適正に実施できると認められていること |
3 | 1年以内に責めに帰すべき事由により、特定技能外国人、または技能実習生の行方不明者を発生させていないこと |
4 | 支援の費用を直接、または間接的に外国人本人に負担させないこと |
5 | 刑罰法令違反による罰則(5年以内に出入国又は労働に関する法令により罰せられたなど)を受けていないこと |
6 | 5年以内に出入国又は労働に関する法令に関し著しく不正、または不当な行為を行なっていないこと |
まとめ
1号特定技能外国人を受け入れる場合の支援には、受け入れ先の企業側が直接行う場合と、登録支援機関が行う場合があります。しかし、登録支援機関に委託をすることで支援業務を自社で行わなくて済むため、登録支援機関に支援を委託している企業が多くあります。
登録支援機関を選ぶ際には、指定の支援内容だけでなく、外国人材が定着するための独自の支援サービスも行っている企業を選ぶのも良いでしょう。
また、登録申請方法を間違うことがなければ、自らが登録支援機関になることも難しいことではないですが、登録支援機関としての役割を十分に理解することが大切です。
ONODERA USER RUNは「登録支援機関」です
当社グループでは、特定技能や留学生を中心に、2,900名以上の外国人雇用経験があります。その経験を生かしてONODERA USER RUNでは、「登録支援機関」として、外国人材がより長く安心して日本で働けるためのさまざまな支援を行っております。また、人材紹介から、入国後の定着のための支援まですべて自社で対応していることが特徴です。介護人材に対する支援内容には、介護福祉士試験に向けた学習プログラムも提供しており、入社後もしっかり教育を継続いたします。
この他にも、受入れ施設・企業様にも安心していただけるさまざまなサポートをご用意しておりますので、お悩み・ご要望がございましたらお問い合わせください。
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また、特定技能を自社で支援する場合の方法については、特定技能を自社で支援するには?
をぜひご覧ください。