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技能実習生を受け入れるときに必要となる「技能実習計画」や技能実習の業務内容、また受け入れに必要な要件についてくわしく解説していきます。
技能実習生を受け入れるには『技能実習計画』の認定が必要
実習実施者(受入れ機関)は「技能実習」を実施するうえで、“技能実習計画“を作成し、外国人技能実習機構から、適当である旨の認定を受ける必要があります。
この『技能実習計画』の認定は、技能実習を適正に行うために設けられた制度です。
なお、申請時に提出する『技能実習計画』の記載内容や必要書類については、技能実習法などの法令で定められています。
■技能実習計画の記載事項
| 1)申請者の氏名・住所、法人の場合はその代表者氏名 2)法人の役員の氏名・住所 3)技能実習を行う事業所の名称・所在地 4)技能実習生の氏名・国籍 5)技能実習生の区分(企業単独型または団体監理型の第1号~第3号) 6)技能実習の目的(技能検定・技能実習評価試験の合格他)、内容および期間 7)事業所ごとの責任者の氏名 8)団体監理型の場合は、監理団体の名称・住所・代表者の氏名 9)技能実習生の優遇(報酬、労働時間、休日・休暇、宿泊施設、食費・住居費等) 10)その他省令で定める事項 |
■技能実習計画の添付書類
| 1)申請者の概要書 2)登記事項証明書 3)役員の住民票の写し 4)直近2年度の貸借対照表の、損益計算書、法人税の確定申告書、納税証明書 5)技能実習の内容を明らかにする資料として、写真付きの工程表(フロチャート) 6)技能実習生の申告書 7)技能実習生の履歴書 8)外国の所属機関による証明書 9)外国の所属機関による概要書 10)外国の事業所が登記・登録されていることを証する公的な書類 11)1年以上の取引期間または過去1年間に10億円以上の取引額があることを証明する書類 12)申請者の誓約書 13)外国の準備期間の概要書、誓約書 14)技能実習責任者の履歴書、就任承諾書、誓約書の写し 15)技能実習指導員の履歴書、就任承諾書、誓約書の写し 16)生活指導員の履歴書、就任承諾書、誓約書の写し 17)技能実習責任者・技能実習指導員・生活指導員の社会保険/労働保険の加入状況を証明する書類 18)技能実習のための雇用契約書の写し 19)雇用条件書の写し 20)技能実習生の報酬に関する説明書 21)宿泊施設の適正についての確認書 22)徴収費用の説明書 23)技能実習期間中の待遇に関する重要事項説明書 24)入国前講習実施(予定)表 25)外部機関(委託機関)の概要を明らかにする書類 26)実習実施者の優良要件適合申請書等 |
※外国語の書類手続や技能実習計画(1〜3号)を申請する際は、以下のルールを必ず守る必要があります。
-
書類の翻訳:
外国語の書類には、必ず「日本語の翻訳書」を添えてください。 -
実習生の署名:
日本語の書類に署名させる場合、本人が理解できる母国語も併記して、納得した上で署名をもらってください。 -
段階的な認定(1号〜3号):
計画はレベルごとに認定が必要です。特に最上位の「3号」を受け入れるには、受け入れ企業側(実習実施者)にも高い指導体制が求められます。 -
監理団体の指導と遵守:
組合などの監理団体から指導を受けながら計画を作成し、認定された計画通りに実施してください。(※違反すると改善命令や認定取消になります)
■認定基準
実習実施者(受入れ機関)は、技能実習生ごとに上記の技能実習計画を作成し、認定を受けることができるとされており、技能実習計画の適切性の担保のため、認定基準が設けられています。(法第9条)
まとめると次のようになります。
| ・修得等をさせる技能が技能実習生の本国において修得等が困難な技能等であること ・技能実習の目標が技能実習の区分に応じて定めた基準に適合すること ・技能実習の内容が技能実習の区分に応じて定めた基準に適合すること ・実習を実施する期間が右記に適合していること(第1号は1年以内、第2号・第3号は2年以内であること) ・第2号・第3号に関する場合は、その前段階(1号・2号)の試験合格等の目標が達成されていること ・技能実習を修了するまでに、技能検定・技能実習評価試験等により評価を行うこと(適正な評価が実施されていること) ・事業所ごとに技能実習の実施責任者(その他、技能実習指導員・生活指導員)を選任していること ・団体監理型技能実習の場合は、申請者が監理団体の実習監理を受けること ・技能実習生の待遇(報酬が日本人従事者と同等以上であることその他)が省令で定める基準に適合していること ・許可を受けている監理団体による実習監理を受けること(団体監理型技能実習の場合) ・第3号企業単独型・団体監理型の場合は、申請者の実習実施能力が省令で定める基準を満たしていること ・複数の技能実習生に技能実習を行わせるときは、その数が省令で定める数を超えないこと |
技能実習の業務(実習内容)とその条件
技能実習の対象となる職種・作業について、下記の業務区分に応じて、それぞれの条件に適合している必要があります。
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内容 | 全実習時間における作業時間の割合 |
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1)必須業務 |
実習生が修得等をしようとする技能等に係る技能検定又はこれに相当する技能実習評価試験の試験範囲に基づき、技能等を修得等するために必ず行わなければならない業務。 |
実習時間全体の2分の1以上 |
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2)関連業務 |
必須業務に従事する者により当該必須業務に関連して行われることのある業務であって、修得等をさせようとする技能等の向上に直接又は間接に寄与する業務。 |
実習時間全体の2分の1以下 |
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3) 周辺業務 |
必須業務に従事する者が当該必須業務に関連して通常携わる業務(2を除く)。 |
実習時間全体の3分の1以下(※なお、それぞれ、従事させる時間のうち10分の1以上を安全衛生に係る業務に充てなければならない。) |
具体的な技能実習の業務内容については、厚生労働省のHPにモデル例が掲示されています。必須作業や安全衛生業務は、基準を上回るように計画を作成する必要があります。
実習実施者受入れ企業の体制
受入れ企業(実習実施者)は、実習生が安心して効率よく学べる環境を作るため、適切な人員を配置する義務があります。
そのため、実習計画を申請する段階で、以下の3つの役職(各1名以上)を必ず選任・配置しなければなりません。
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①技能実習責任者(全体の管理・監督)
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②技能実習指導員(技術や知識の指導)
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③生活指導員(日本での生活面のサポート)
■技能実習責任者
実習の管理・運営を統括するリーダーです。指導員たちの監督や実習の進捗管理を担うため、外国人技能実習制度だけでなく労働法令全般の深い知識が求められます。
なお、選任の申請時には「大臣が指定した養成講習の修了証」の添付が必要です。
■技能実習指導員
現場で実習生に直接技術を教える担当者です。
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選任条件: 教える技術に関して5年以上の実務経験があること(他社での経験もカウント可)。
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配置ルール: 実習先の事業所に所属している必要があり、現場ごとに1名以上の選任が必要です(複数の現場がある場合、現場ごとの配置が必須)。
十分な指導体制を整え、実習内容を充実させるための大切な役割です。
■生活指導員
実習生が日本で安心して過ごせるよう、日常生活全般をサポートする担当者です。
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主な役割:
日本での生活ルールの指導、日頃の生活状況の把握、悩みやトラブルの相談対応。
悩みや不安に寄り添い、トラブルを未然に防ぐ大切な役割を持ちます。
1社あたりの技能実習生の受入可能人数
外国人技能実習制度では、常勤職員数(技能実習生(1号、2号及び3号)は含まれない)により1年間に受け入れることのできる技能実習生の受け入れ人数が決まっています。
基本人数枠は以下の表のとおりです。

例:従業員30人の企業様が技能実習生の受入れを行う場合、下図のように3年間で最大9人までの受入れが可能

※団体監理型・企業単独型ともに、下記の人数を超えることはできません。
(1号実習生:常勤職員の総数、2号実習生:常勤職員数の総数の2倍、3号実習生:常勤職員数の総数の3倍)
また、特有の事情のある職種(介護職種等)については、事業所管大臣が定める告示で定められる人数になります。
まとめ
外国人技能実習制度は、日本で技術を学ぶことのできる外国人技能実習生と、日本の企業にとっては会社の海外進出、外国人採用にきっかけや国際貢献につながるだけでなく従業員の意識が向上するなど、さまざまなメリットが期待できます。しかし、受け入れる際に求められる手続きは専門性が高く煩雑になるため、安価な労働力補充の手段として、技能実習制度を利用しようとすると、かえって余計な経費や手間が増えてしまうことも考えられます。
外国人労働者の受入れを視野に入れている企業は、従来制度も含めて、外国人受入れ制度全体についてのメリットとデメリットを把握し、検討する必要があります。
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