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特定技能関連

宿泊分野で外国人材を雇用できる在留資格とは? 業務内容や注意点を解説!

2025.03.12

ホテル・旅館が特定技能の人材を採用するなら、いまは動きやすい時期です。宿泊分野の特定技能1号の在留者は2,771人で、受け入れ上限(1万4,800人)の18.7%にとどまります(2026年7月末・速報)。外食業のように新規受け入れが止まっている分野もあるなか、宿泊は上限にまだ余裕があります。

ただし、採用前に確認しておきたい点が3つあります。

  • ・雇用できるのは、旅館業法の「旅館・ホテル営業」の許可を受けた施設です
  • ・客室清掃だけを任せることはできません
  • ・日本語の基準は、最新の方針と運用要領で表現が異なるため、確認が必要です

 

この記事では、この3点を中心に、宿泊分野で特定技能を採用する準備と流れを説明します。

宿泊分野の特定技能:基本と最新の数字

宿泊分野の特定技能は、1号と2号の両方があります。採用の入り口になるのは1号です。

項目

内容

受け入れ上限(1号)

1万4,800人(2029年3月末まで)

在留者数(1号)

2,771人(2026年7月末・速報)

上限に対する割合

18.7%(全体の平均は53.6%)

雇用形態

直接雇用のみ(派遣は不可)

受け入れ施設

旅館・ホテル営業の許可を受けた施設

協議会

宿泊分野特定技能・育成就労協議会への加入が必要

2号

複数の従業員を指導しながら働く人材が対象

全体の平均(19分野で上限80万5,700人に対して在留者が43万2,016人)と比べると、宿泊は上限に余裕があります。ただし上限は今後見直されることもあるため、採用を決めたら早めに動くと安心です。

1号と2号の違い

採用の入り口は1号ですが、長く働いてもらう先として2号もあります。違いは次のとおりです。

項目

1号

2号

在留期間

通算で上限5年

上限なし

家族の帯同

基本的に不可

要件を満たせば可

登録支援機関の支援

対象

対象外

仕事の内容

宿泊サービスの提供

複数の従業員を指導しながら働く

2号になるには、宿泊分野特定技能2号評価試験に合格し、複数の従業員を指導しながら働いた実務経験が2年以上必要です。

詳しい違いは特定技能1号・2号の違いで解説しています。

客室清掃だけは任せられない:仕事の線引き

宿泊分野でいちばん起きやすいつまずきは、人手不足の客室清掃を中心に任せようとしてしまうことです。

客室清掃は、それだけを任せることが認められていません。

 

区分

例

主な業務(幅広く任せる)

フロント、企画・広報、接客、レストランサービス

関連業務(付随的にのみ)

客室清掃、ベッドメイキング、館内販売

任せられないこと

関連業務だけを任せる、接待、派遣

「付随的」の割合を示す数字の基準は、公的資料にはありません。そのため、主な業務が中心であることを、職務記述書や実際のシフトで説明できるようにしておくと安心です。

注意したい点を、現場の場面で整理します。

  • 広く任せること: フロント・接客・レストランなど、複数の主な業務に幅広く当たってもらいます。在留期間の一部だけ、特定の業務に絞ることは認められています
  •  
  • 厨房の調理: 宿泊分野ではなく、外食業分野の業務とされています。料理の下ごしらえや盛りつけは、レストランサービスの例とされています
  •  
  • 接待: 風営法上の「接待」をさせないことが条件です。2026年5月22日施行の告示改正で、接待をさせないための「必要な措置」を講じることも条件に加わったとされています
  •  

現場でつまずきやすいところと、先にできる対策

採用したあとに困りやすいのは、制度より現場の運用です。ここでは3つに絞って、対策を整理します。

 

場面

起きやすいこと

先にできる対策

日本語

フロントでことばが足りない

採用前に面接で会話を確認する

シフト

客室清掃に偏る

職務記述書で主な業務を決める

住まい

寮や家賃の準備が間に合わない

入国前に住居を手配する

 

フロントの日本語は、試験の合否だけでは測りにくいところです。特定技能1号の日本語は、国際交流基金日本語基礎テストまたはN4以上が基本ですが、2026年1月23日の分野別運用方針では「日本語教育の参照枠」のA2.2相当以上とされています。

採用を進める前に、最新の基準を確認してください。

1号の人材になるための方法と試験

宿泊分野の特定技能1号になる方法は、大きく2つあります。

方法

主な条件

試験に合格する

技能試験と日本語試験の両方に合格

技能実習2号から移行する

良好に修了し、業務に関連性がある

技能試験は「宿泊業技能測定試験」で、宿泊業技能試験センターが実施しています。出題範囲は、フロント業務、接客業務、レストランサービス、広報・企画業務、安全衛生などの基礎知識の5つです。日本語は、国際交流基金日本語基礎テストまたは日本語能力試験N4以上が基本です。

技能実習2号から移行する場合は、技能実習計画を2年10か月以上修了していることなどが目安とされています。試験の日程や会場は、宿泊業技能試験センターのサイトで確認してください。

採用の流れ:準備から入社後まで

採用は次の順に進めます。協議会への加入は、在留資格の申請前に済ませる必要があります。

  1. 1. 施設の許可を確認する(旅館・ホテル営業の許可、風営法の施設に当たらないこと)
  2.  
  3. 2. 宿泊分野の協議会に加入する(入会金・年会費は不要とされています。入会通知書の発行には約1か月かかります)
  4.  
  5. 3. 任せる仕事を決める(主な業務と関連業務の割合を職務記述書にまとめる)
  6.  
  7. 4. 人材を探して面接・内定する(直接雇用。派遣は不可)
  8.  
  9. 5. 在留資格認定証明書を申請し、入国の準備をする
  10.  
  11. 6. 入社後の支援を行う(登録支援機関に委託する場合、その機関も協議会の構成員になる必要があります)
  12.  

派遣で受け入れた場合は、5年間、受け入れができなくなるとされています。客室清掃の人手不足を派遣で補うという考え方は、この分野では使えません。登録支援機関の費用は「登録支援機関の費用相場」で解説しています。

自社で支援できない場合は、登録支援機関に委託します。過去2年間に中長期在留の外国人材を受け入れた実績がない企業は、自社での支援ができないため、委託が必要です。送迎、住居の確保、生活オリエンテーション、日本語学習の機会、相談対応などの支援を任せられます。

他の在留資格との違い

宿泊分野で働ける在留資格は他にもありますが、客室清掃や配膳などの現場業務を含めて任せられるのは限られます。

在留資格

現場の単純作業

主な条件

特定技能1号

付随的に可能

試験の合格と日本語要件

技術・人文知識・国際業務

不可

大学・専門学校の卒業など

特定活動(本邦大学等卒業者)

客室清掃のみは不可

日本の大学等を卒業、N1など

身分系の在留資格

可

本人の身分・地位による

資格外活動許可(留学生など)

可

週の労働時間の上限あり

特定技能の基本は特定技能とは、1号と2号の違いは特定技能1号・2号の違いで解説しています。

まとめ

宿泊分野の特定技能は、上限にまだ余裕があり、採用を進めやすい時期です。旅館・ホテル営業の許可、客室清掃だけを任せないこと、日本語の基準の確認という3点を押さえれば、準備の手戻りを減らせます。

無償教育で育てた特定技能人材を、企業様へ

ONODERA USER RUN(オノデラユーザーラン)は、海外の自社教育拠点「OUR BLOOMING ACADEMY」で、日本語と職種別の教育を無償で行い、育てた特定技能人材を日本の企業様に紹介しています。教育・紹介・入社後の定着までを一貫して手がけているため、受入企業様の要望を教育に反映しやすい仕組みです。

  • 入国前:特定技能試験の合格だけでなく、現場になじむ力まで育てる基礎教育
  •  
  • 内定から入国まで:来日後の生活と仕事を事前に体験できる準備教育
  •  
  • 就労開始後:登録支援機関として学習を支援し、N3・N2を目指せる環境

 

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導入事例

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Sources

特定技能とは?

2019年4月に創設された、人材の確保が困難な16の産業分野等における人手不足に対応するため、一定の専門性・技能を有し即戦力となる外国人材を労働者として受け入れる在留資格のこと。
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