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事例紹介
CASE STUDIES
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株式会社 JALグランドサービス
株式会社JALグランドサービス(JGS)は、国内主要空港においてグランドハンドリング業務を行っているJALグループの会社です。1957年3月の設立以来、日本における航空輸送のグランドハンドリング業界の草分けとして、日本航空と共に成長を続け、成田、羽田、大阪、福岡、長崎、新千歳の各空港において、日本航空をはじめとする世界の主要航空会社の地上サービスをJGSグループ各社と共に担っています。
総務部課長(海外人財採用・支援グループ長 ※2023年10月1日~) 足立様
左:ジョンさん、右:アンドレさん(仮名)
1)グランドハンドリングの仕事に興味を持ったきっかけを教えてください。
ジョンさん:技能実習生として日本で働いていたことがあります。その際、JALさんの飛行機に乗り、提供しているサービスに憧れたのがきっかけです。
アンドレさん:私は子供の頃、パイロットになりたかったです。飛行機を見るたびに“素晴らしい”と感じていて、飛行機について知りたくなり、グランドハンドリングの仕事に興味を持ちました。
2)グランドハンドリングの勉強で難しいと思うことはありますか。
アンドレさん:グランドハンドリングの勉強はとても難しいですが、一番難しいのは“専門用語”です。初めてきく言葉ばかりで、漢字も多いので難しいです。言葉の学習は“繰り返し”が必要なので、毎日何度も書いて勉強しています。
ジョンさん:私も難しい言葉が理解できないことがあります。グランドハンドリングの教科書に載っている難しい言葉は、辞書で意味を調べ、勉強しています。
3)当該分野の特定技能評価試験合格に向けてどのように勉強しましたか。
ジョンさん:普段から授業に集中し、わからないことはすぐに先生に伺いました。わからないままでいること、わかったふりをすることは勿体ないですし、それでは勉強の意味がないです。授業後はいつも寮で2時間ほど復習し、言葉を覚えました。
アンドレさん:毎日グランドハンドリングの専門用語を勉強して、模擬試験も活用しました。学校だけではなく、家でも寝る前に3時間ほど勉強しました。大変ですが、将来のために頑張ったので特定技能評価試験に合格できてよかったです。
※今年5月に実施された特定技能評価試験「空港グランドハンドリング」にて、JALグランドサービスに就業予定の29名全員が合格
4)試験合格前にはJGS職員の方からの講義もありましたが、いかがでしたか。
ジョンさん:私たちにもわかるように、難しい日本語を説明するときは英語で説明していただけました。また、私自身もこのチャンスを逃さないよう、授業でわからないことがあったらJGSの先生に聞いていたので授業がとても理解できました。
アンドレさん:グランドハンドリングに関する知識だけでなく、仕事をする際に気を付けなければならないことを学びました。これからも仕事で困らないように日本語の勉強を続けていきたいと思いました。
5)日本への入国を控えた、今の気持ちを教えてください。
ジョンさん:ワクワクしていますが、家族とお別れになるのは少し寂しいです。グランドハンドリングで新しいスキルを学ぶのを楽しみにしています。
アンドレさん:日本に戻れるのをずっと待っていましたので、今はワクワクしています。グランドハンドリングの仕事だけではなく、日本人の同僚に会うことも楽しみです。
※インタビュー実施時は、さらなる日本語レベルの向上だけでなく、早く仕事や日本の生活に慣れるよう、OUR独自の「来日準備教育」を受講中。
6)これからの目標を教えてください。
ジョンさん:日本にいる間に絶対に日本語力を高めようと思います。チャンスがあれば、JALグランドサービスで働き続けたいです。
アンドレさん:いまN3なので、日本語力を向上させて、グランドハンドリングの仕事をしながら自分を成長させていきたいと思います。引退になるまで日本で働きたいです。
※インタビューは2023年9月に実施いたしました。
1)弊社が人材をご紹介する前の採用状況について教えてください。
政府方針による、観光先進国として訪日外国人6,000万人(2030年)の達成に向け、航空需要は大きく成長すると想定されており、この需要拡大に対し、的確な応需体制の整備が急務となっています。一方、採用市場においては、少子高齢化を背景とした生産年齢人口の減少に加え、コロナ禍の影響による航空業界の業績不振に起因し、国内人財のメインリソースであるグランドハンドリングを志願する学生の数が減少している傾向にあります。
世界全体に目を向けると、人口は増加傾向にある中、海外においては雇用先の確保が課題としてあり、人財不足である日本国内の航空業界、グランドハンドリング業界においては、需要と供給の観点において海外人財の活躍がマッチするという思いから、国内人財の採用に加え、海外人財の受け入れ検討が加速度的に進んでいきました。
・在留資格の中で「特定技能」を選ばれた理由は何でしょうか。
当社で働く海外人財のモチベーションや、やりがいなどのエンゲージメントに繋がることが理由のひとつです。加えて、発展途上国の雇用の創出、帰国後の母国産業の発展につながる期待があることも、ESG経営を推進しているJALグループの考え方とも一致しました。
2)OURから採用をした決め手を教えてください。
空港分野以外ではありますが、特定技能人財における多数の送出し実績があること、現地に学校を有しており、日本語教育、専門教育をはじめとした質の高い教育が提供できること、加えて、一気通貫してワンストップサービスを展開しているが故の豊富な知識があることが挙げられます。また、現地学生への無償教育の提供をベースとした良材養成の仕組みも魅力でした。
3)採用した外国人材の印象はいかがでしょうか。
真面目で素直な人間性に加え、日本で働くことへの意欲や期待があふれている印象を受けました。また、技能実習生の経験がある方が多かったこともあり、JLPT等の日本語検定では測ることができないコミュニケーション力の高さを感じました。
4)改めてグランドハンドリング業務の重要性についてお聞かせいただけますでしょうか。
グランドハンドリング業務は、空港において、航空機の機体や旅客、貨物等の搭載物の取扱等に関わる、航空機の運航に不可欠な業務です。公共交通や貨物輸送により国民生活や社会経済活動を支える航空ネットワークの根幹であり、インバウンドの推進等を通じた地域振興を実現するための拠点でもある、「空港」の機能を維持していくうえで、極めて重要な役割を果たしています。今後、日本が観光先進国を目指すうえで、インバウンド需要に応需できる体制にしていくための最も重要な仕事の一つと感じています。
5)4のご回答を踏まえ、今後外国人材に期待していることを教えてください。
まずは日本での生活に慣れてもらい、来日前よりもモチベーション高く仕事に臨んでもらうことが一番と考えています。そのうえで「安全」を大前提に高品質なグラハンスキルを習得してもらい、今後の旺盛な航空需要に応えるJALグループの仲間として活躍してもらいたいです。また、日々のコミュニケーションを通し、日本人社員にとってもグローバルリテラシーの向上につながることを期待しています。
6)受け入れにあたり不安に感じていることはございますでしょうか。
日本での生活に馴染んでもらえるか、日本人社員と良好なコミュニケーションが取れるか、「安全」を大前提に高品質なグラハンスキルを習得してもらえるかなど、受け入れ実績が少ないなか、様々な不安はありますが、一つひとつの不安と向き合いながら、少しずつクリアにしていきたいと思います。
7)入職後の外国人材の業務プランについて教えてください。
グランドハンドリングにおける主要部門である、搭降載と呼ばれる「ランプ作業(荷物の積み下ろし)」の領域、機内のクリーニングを担う「客室」の領域、そして「貨物」の領域において、まずは特定技能1号における在留期間5年を前提に、専門的な知識を習得してもらうキャリアパスを考えています。また、今後新設される特定技能2号に必要となる技能を持つ社員の育成も踏まえたキャリアパスを設定していきたいと思います。
8)今後の採用計画を教えてください。
“まだ決まっていない”というのが正直なところですが、今後も日本国内における人財不足の状況は継続する見込みであることを踏まえ、一定程度の人数規模の採用を考えています。