CASE STUDIES

事例紹介

公益社団法人地域医療振興協会 練馬光が丘病院

法人内の成功事例をバトンに!
「特定技能人材の採用」で実現する看護師のタスクシフト

2026.02.18

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施設情報

公益社団法人地域医療振興協会 練馬光が丘病院は、練馬区および周辺地域の急性期医療を担う総合病院として、地域の発展に貢献されています。内科、外科系はもとより、ほぼ全ての診療科を揃え、循環器・呼吸器・消化器の専門センターを併設。地域の皆様に高度医療をご提供できる中核病院を目指されています。

施設名
公益社団法人地域医療振興協会 練馬光が丘病院
所在地
東京都練馬区
HP
https://hikarigaoka-jadecom.jp/
採用人数
4名(ミャンマー)
登録支援の利用
当社に委託
※注意※
当記事に関する病院への直接のお問い合わせはご遠慮ください。

受け入れ施設のインタビュー

総務課 小林様、師長 石丸様

総務課 小林様、師長 石丸様

「今回の彼女たちの採用が、職員それぞれの仕事の“当たり前”を少し見直すようなきっかけになってくれたら、当院にとって財産になると考えています。」

※本インタビューは2025年11月・12月に実施いたしました。

1)これまでの外国人材の採用状況や外国人材採用をスタートされたきっかけを教えてください。

当院での外国人材の採用は今回が初めてです。採用を検討したきっかけは、当法人内の他の病院が特定技能制度を利用して看護補助者を雇用したという話を聞いたことです。それが良いきっかけとなり我々も足並みを揃え、同様の方法で特定技能人材の採用を開始するために検討を行いました。

最終的に特定技能制度での看護補助者の採用を決めたのには2つ理由があります。1つ目は、スタッフの人数を増やすことで診療報酬上の条件を満たすことができ、収益に繋がるという点です。2つ目は、看護師の負担を減らしたいという点です。最近では、看護師の採用にも苦戦しており、なかなかスタッフ数を満たせないでいる状況が続いています。近年の医療現場では「タスクシフト」といい、医師や看護師などのコアな職種に集中している仕事をできるだけ、周囲のスタッフに分担・移管する動きがあります。まさに当院でも看護師に集中している仕事をなるべく看護補助者に行ってもらい、負担を軽減したいという思いがあり、可能であれば大幅に看護補助者の採用をしたいと考えていたのですが、最低賃金の上昇など社会情勢が変化する中で看護補助者自体も非常に採用が難しい職種になってしまいました。そのため、従来の採用方法のみでは必要なスケールを満たせないことが明らかだったため、新しい採用方法の一つとして特定技能人材の採用に踏み切りました。

 

2)技能実習等、他資格との比較検討はされましたでしょうか?また、OURからご採用いただいた決め手があれば教えてください。

すでに法人内特定技能制度での採用を行っていたので、何かあった際にすぐに相談できるという理由から、他資格との比較検討は行いませんでした。
ただ、受入れ後に振り返ってみると、看護補助者は仕事の特性上、入院中の患者さまと関わることが多いです。そのため、最初からある程度の日本語能力が求められると思います。その点では、特定技能制度は日本語能力が定められているので看護補助者と相性の良い制度だと感じています。

OURさんに決めた理由は、法人内の他施設でも利用させていただいていることと、厨房でもONODERA GROUPさんにお世話になっているので、安心してお任せができると思いお願いしました。

 

3)特定技能人材の受入れにあたり準備されたことはございますでしょうか。

当初、すでに当院で勤務している職員は、受入れに対して割と心配する様子はなかったのですが、いよいよ受入れまで 約2ヶ月に迫ってきたところで、現場から大丈夫かという不安の声が上がり始めました。実際に受入れ後の業務を想定した際に、色々感じることがあってのことだと思います。OURさんに相談をしたところ、「やさしい日本語&コミュニケーション講座」の動画を共有いただき、なるべく多くの職員に閲覧してもらいました。この講座でよかったと思ったことが、職員内の言語に関する誤った認識をあらためる機会になったということです。職員の中には受入れ後に英語でコミュニケーションをとる必要があるのではないか思っていた方が結構多かったようです。受入れ前の段階で言語に対する認識を正すことができたのは本当に良かったと思っています。
また、「hello!ミャンマー」というOURさんのガイドブックをご紹介いただき、購入しました。普段知る機会があまりない、ミャンマーという国の生活観や宗教文化のようなところを知る上で、現場でもとても役立ったと聞いています。このようなサポートのおかげで、受入れる職員の心理的ハードルを下げることができ、ひいては実際に入職してくださったミャンマー人材の方々の就労へのハードルを下げたということにもつながったと思っています。

生活面のサポートについては、日本で初めて生活をすることを念頭に寮の担当者が様々な準備をしました。その点は良かったのですが、当院のシステム上、給与支給のタイミングが翌月支給になってしまうため、特に受入れ直後の3ヶ月程度は大変だったと思います。彼女たちの入職のタイミングもあり、入職月にほとんど働いていない分が翌月に支給されてしまう状況になっていました。その間の生活をこちらも心配して、特別に対応させていただいたことがあります。

 

4)外国人材を初めて受入れる病院にとって、注意すべきポイントなどを教えてください。

やはり海外からの雇用というのは考えてみると当然なことですが、国内からの雇用よりも行政関連の手続きは、かなりボリュームがあります。担当者があらかじめ情報を把握し、余裕のある布陣で臨んだ方がいいのではないかと私自身、感じました。また、特定技能人材本人に対しては目が届くのですが、受入れる側の不安やその周りの細かい点というのはどちらかというと二の次になりがちなので、受入れ前からケアをしておくということが、双方にとって大事なことではないかと思いました。

 

・現在、追加で4名の内定をいただいております。追加採用を決定いただいた経緯をお聞かせください。

現在、勤務いただいている4名に対する評価が高く、再度採用させていただきたいという話になりました。初回と同じ国から同じ人数を採用することによって、 1年早く入職した4名と追加で入職いただく4名との間で「教える・教えられる」という良い循環が生まれることを期待しています。また、これから入職する4名もすでに先輩がいると安心できる、コミュニケーションがとりやすいのではないかと思っています。

 

5)外国人材に対して、期待・希望していることはございますでしょうか。

現実的に簡単なことではないですが、職員が日々一緒に働く中でミャンマーの方々の何気ない仕事のやり方から、日本人職員だけでは気づかないような新しい気づきを得ることができればと思います。 彼女たちの仕事のやり方を積極的に業務に取り入れるというよりは、職員それぞれが自分たちの仕事のやり方を少し見直すようなきっかけを与えてくれたら、病院にとって財産になると考えています。そして、ご本人たちには、ぜひ日本で長く働いていただきたいと職員全員が思っています。

 

・師長 石丸さまへもお話をお伺いしました!

6)4名に対する入職前と現在の印象を教えてください。

入職当初は、彼女たち自身も色々な情報を収集して入国してきたと思うので、うれしさとキラキラした期待、希望を持っている一方で、不安や心配も交互にきているような反応をしていました。携帯電話や住まいの状況など、まさに右も左もわからないという状況だったと思います。入国時は冬だったので、急にこんなに寒い環境で布団や衣類は大丈夫か、食事はしっかりとれているのか、料金の支払いなどは大丈夫なのかとお母さん目線で声をかけて、1つずつ解消していきました。

現在はいろいろなことにも慣れ、馴染みの環境というものができているので、そこまで目立った不安やトラブルもなく、適応できているのではないかと思っています。特に一緒の病棟で勤務している3名の日本人の看護補助者さんたちは手取り足取りサポートいただき、色々なことを3名から教えてもらい、吸収したからこそ、彼女たちの今の姿があるのではないかと思っています。

コミュニケーションについては彼女たちを見ているとここまでは理解できる、これ以上は難しいというのが表情から伝わってきます。深い部分の理解という点は今後の課題だと思います。業務についても、安全面の課題があるのでどこまで依頼をするか、どこまで本人たちが理解できているかという判断を私が行いながら進めています。

 

7)指導する際の悩みや葛藤はございますでしょうか。

日本や介護・看護の世界では「体に触れる」ということがとても多いです。私が職員のことを「大丈夫だよ」という意味でポンポンとしてみたり、落ち込んでいる職員がいたら背中をさすってあげたりするのですが、彼女たちはミャンマーの文化的にあまりよくないと見ました。労いや勇気づけ、患者さまにとっても安心感や癒しという面で、意識的に体に触れるようにしていますが、そのあたりの彼女たちの捉え方はどうなのかなと感じています。今は、適度な距離感を持って接するようにしていますが、日本の体に触れる文化をどう感じるかという点は答えがないですし、患者さまとも同様な距離感で関わるように指導すべきか、悩むところではあります。

また、注意する際はその場で適宜お伝えしていく方が、本人たちの理解につながると思っているのですが、人前で注意することもあまりよくないと聞いています。そのため、現場から報告をしてもらい、別の場所でお話や指導をするように心がけていますが、その時点ですでに時間が経過していることが多く、どの場面の出来事に対する指導を受けているのか通じないことがあります。その場で、身振り手振りでお伝えした方が彼女たちのためになるという思いもありつつ、それがどう捉えられるのかは難しいところだと感じています。

 

8)一緒に勤務されている職員のみなさまからの評価はいかがでしょうか。

職員や患者さまは、特にそんなに違和感なく受入れてくれている状況です。例えば、おむつ交換の際も一人にせずペアになって、こういう手順でここをチェックしてくださいというように、かなり明確にゴール設定を立てているのでスタッフもスムーズに受入れてくれています。本人たちももちろんそれぞれ個性はありますが、穏やかで優しい雰囲気を持っているので、安心感があります。

言葉の壁は全くないわけではないです。食事介助にしても、何かあった際に彼女たちが看護師へ「患者さまの容態がおかしいです」としっかり伝えてくれるのかということを考えると、患者さまの安全面の担保のために、リスクがない患者様をなるべく選定してお願いしています。本人たちがしっかり報告できるのか、相談できるのかというところは判断が私も難しいところです。

 

10)今後の課題を教えてください。

医療の現場では緊急入院が入ったり、様々な検査があったりするため、単純に覚えているマニュアル通りに業務が進まないことが多々あります。できる業務が増えてくると、「○○さんこれお願いできる?これもお願い!」と依頼されるようになり、通常業務が滞ることもあります。今の状況や進捗を周りの人にわかってもらうためには、本人たちが報告をしないと伝わりません。当然、この時間だからこの業務は終わっているだろうと周りは捉えてしまうのですが、まだその部分での連携がうまくいっていないため、伝える・共有する力というものが必要だと思います。

また、積極性と主体性も今後は身に着けていってくれることを期待しています。やはり、大人しくて控えめな方々なので裏方作業に引っ込んでしまうこともあります。この人がいてくれて助かる、ケアしてもらえて幸せだなと感じてもらうことができる人材に成長してもらうには、彼女たち自身の殻を破っていってもらえたらと思います。技術の面は、経験がものをいうと思うので積極的に、何度も何度も繰り返し行っていただいたら、さらに重宝される人材になるのではないかと思います。

 

・これから、彼女たちへお願いしたいと考えている業務はございますか?

入浴介助やおむつ交換、食事介助、物品の補充、モーニングやイブニングのケアもすでにやってもらっていますが、例えば、口腔ケアひとつをとっても全員に対してマニュアル通りに対応すればよいわけではありません。その患者さまの状況に合わせて、この患者さまは歩くことが難しいから水を汲みに行く、ガーグルベースを用意して歯ブラシに歯磨き粉をつければあとは自分でできる。ただ、そのあとにガーグルベースを片付けて、新しいものに差し替えるという流れをそれぞれ関連付けて対応しなければなりません。患者さまの「助けてほしい」という思いに手を差し伸べることができる仕事なので、察する力・気遣いというところがもう少しできるようになるといいなと思っています。

紹介人材コメント

スーさん(仮名)

スーさん(仮名)

「この病院で勤務する日本人の先輩は私の目標です!」

1)なぜ介護の仕事をしたいと思いましたか。

自分に合う仕事は、介護の仕事だと思ったからです。私の両親が年を取ったら、自宅で介護をしてあげたいと思っています。そして、私は高齢者様のお世話をすることが好きなので、日本で介護の仕事を選びました。

 

2)OUR BLOOMING ACADEMYでの学校生活について教えてください。

・入校を決めた理由はなんですか。

OUR BLOOMING ACADEMYに入る前に、日本語の学校をインターネットで調べました。そのときに先生たちの教え方がわかりやすく、日本でコミュニケーションの取り方やルール、文化など色々なことを教えてくれると書いてあったのでここに入ろうと思いました。

 

・授業ではどのようなことを学習しましたか。

日本語と介護の授業を受けていました。介護の授業では、車いすでの移動や移乗介助も友達と一緒にやりました。勉強は少し難しかったですが、面白かったです。

 

・ACADEMYでのイベントについても教えてください!

運動会やミャンマーで有名な「水かけ祭り」のイベントがありました。「水かけ祭り」のイベントは、ダンスや歌を披露しました。私は歌を歌うことは苦手なので参加しなかったのですが、ダンスには興味があったので挑戦しました。みんなで練習をして、楽しかったです!

 

3)ミャンマーから日本に来るまでの気持ちと実際に日本で働いてみた感想を教えてください。

日本に来るまでは、日本語をあまりうまく話すことができないので不安でした。今は一生懸命、勉強を頑張っているので、前よりは話せるようになったと思います。今は、N3の合格に向けて勉強をしているところです。

この病院で日本人の先輩の仕事のやり方を見たときに、同じように働くことができるように頑張りたいと思いました。日本の病院では、ミャンマーの病院と少し違い、看護師さんや介護士さんが患者さまの話を聞いてケアをしています。大変ですが、皆さんとても優しくて、患者さまのお世話をするのが上手です。また、最初は日本語が難しかったですが、私が文法を間違って使っていると、先輩や看護師さんたちが間違いを教えてくれるので、今はだんだんできるようになっています。

患者さまともよくお話をします。私が休みだったときに、患者様同士で「スーさんは休みですか?」と話していたことを聞きました。私の名前と顔を覚えてくれていたのが嬉しかったです。

 

・生活面で大変なことはありますか。

今は2人で同じ部屋に住んでいます。 1人が夜勤明け、私は仕事が休みのときに、私は料理を作ったりしたいのですが、もう一人は夜勤明けなので寝たいと思います。勤務の違いから2人の生活リズムも違うときは大変だと思います。

電車の乗り方も日本に来たばかりのころは難しかったですが、今は少し慣れて休日に4人で遊びに行きました。

 

4)現在はどのような勉強をしていますか。

週に4日間、仕事が終わった後に、自分で見つけた日本語のオンライン授業に参加して、漢字や文法の勉強をしています。介護の勉強は、仕事中にわからなかった言葉をおうちに帰ってから調べるようにしています。

 

5)今後の目標を教えてください。

私の目標は介護福祉士になることです。N3に合格したらN2の日本語も続けて勉強をしていきたいです。そして、実務者研修に向けても学習をしていきたいです!

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