事例紹介

CASE STUDIES

医療法人誠和会 正田病院

「今は独り立ちできるようになり、
ひとつずつ責任を持って仕事をするようになっています。」

2024.12.03

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施設情報

医療法人誠和会 正田病院は、1962年に創立され、安中地区において60年以上にわたり、一貫して地域の皆様のかかりつけ医として、また健診・人間ドックなどの予防医療、介護福祉施設との連携を含めた包括的な地域医療を提供している病院です。

当社からは、2024年11月時点で特定技能外食人材2名(ラオス)をご紹介しております。

施設名
医療法人誠和会 正田病院
所在地
群馬県安中市
HP
https://www.shodahospital.jp/
採用人数
2名(ラオス)
登録支援の利用
当社に委託
※注意※
当記事に関する施設への直接のお問い合わせはご遠慮ください。

受け入れ施設のインタビュー

事務長 上石様

事務長 上石様

「挨拶や感謝をしっかりと伝えることができているので、周囲からの評判がいいです。」

※本インタビューは2024年11月に実施いたしました。

 

1)外国人材の採用を検討されたきっかけとOURからご採用いただいた決め手を教えてください。

日本人の採用が難しく、厨房の業務を全面委託にしようか考えたときに、LEOCさんの方から「ONODEAR GROUPで外国人材の紹介をしている会社があります」というお話があり、外国人採用を検討させていただきました。他社さんからも電話などでお話を少し伺っていましたが、今回初めて外食分野で特定技能制度があるということを知りました。

OURさんから採用をしたのは、営業担当さんの印象がとても良かったので、お願いしました。また、他社さんで、人材が日本に来てから教育をしていますという会社もありましたが、OURさんは海外現地で無償で教育をしていて、本人たちの金銭的負担が少ないという点は、彼らが借金がない状態で日本に来て働くことができるので、働きやすさに繋がっているのだろうと感じました。

 

2)ラオス人材への印象をお聞かせください。

今回の採用をきっかけに、初めてラオスについて調べました。今までラオスに関する話を聞いたことがなく、職員の中ではどこにあるのかなというレベルでしたが、交流会などで現地の方とお話をし、好感を持てたためラオス人材を採用しました。

実際に2人ともとても礼儀正しいですし、日本語もしっかり覚えていて、日本語でコミュニケーションをとることができているので現時点では問題ないです。

 

3)弊社に登録支援を委託いただいておりますが、OURの支援についてはいかがでしょうか。

初めての採用ということもあり、こちらも何を準備し、今後どのようなことをしていくべきか全く分からなかったため、支援をお願いしました。

書類作成なども最初は大変でしたが、フォローしていただきながら進めることができたので、大丈夫でした。現在、次回の受入れに向けて準備をしていますが、以前よりもスムーズに作成できています。

 

4)受入れ前に不安に感じていたことや準備されたことはございますか。

一番不安に感じていたことは「言葉」です。

「採用が決まりました」という話を職員にしたときは、コミュニケーションの部分を心配していましたが、今となっては全く心配をする必要がなかったというところが安心に変わりました。

住む環境とかもわからないですし、ここは田舎ということもあり、何でも揃ってるわけではないので、2人にとってこの環境はどうかなという心配がありました。とりあえず入国して、生活ができるものだけは揃えられるといいなという思いから、職員にも寄付してもらえるものお願いをして準備をしました。

 

・実際に就労開始後に、2人から上石様へ相談があったことはありますか

特にはないです。ただ、就労を開始してすぐのころに、体調を崩したことがありました。そのときにも、しっかりと自身の状況を報告してくれました。

 

5)2人への評価や今後の課題を教えてください。

仕事は本当に一生懸命やってくれていますし、挨拶もしっかりできていているので、他の部署の職員からも親しまれています。日本人よりもしっかり挨拶をしたり、お礼を言ったりすることもできているので、とても評判はいいです。

報告や相談もしてくれていて、日本人の新卒の方よりもしっかりしているのかなと感じることもありますし、ヴィラソンさんは日本に来た経験があるので、特別かもしれませんが、LINEやメッセージをくれるときも言葉遣いがとてもきれいです。日本人でも使わないような言葉もあります。調べたり、勉強したりして丁寧に書いているのかもしれないですが、びっくりしました。

課題としては、何かを説明するときや伝えた際は、本人たちは「はい」と返事をしてくれますが、本当に理解してるのかなと不安になることもあるので、ゆっくりわかりやすい言葉で話をするように心がけています。

 

6)2人へ期待していることはございますか。

今は独り立ちできるようになり、ひとつずつ責任を持って仕事をするようになっています。

栄養課(厨房勤務等を行う部署)自体は、パートさんでシフトを繋いでいますので、正社員の2人には、今後は中心になって業務を行っていただきたいです。病棟からも、管理栄養士がいない時間帯に色々な指示が出ることもあるので、その指示をしっかり聞いて、受けていけるようになってほしいと思います。

 

7)今後の外国人材の採用計画はございますでしょうか。

今後は、看護補助も日本人が集まりにくいので、ご相談させていただいて外国人材を採用していきたいと考えています。

厨房での外国人採用は現時点では考えていませんが、今、勤務している職員が60、70代の方も多いので、外国人材を増やしていかなければいけないと思うところもあります。

 

・初めて外国人材を受入れる施設・企業様へのアドバイスをお願いします。

今回の採用は退職希望の職員がおり、それに伴っての補充でした。2人の採用を決めてから、入職まで半年ぐらいかかったので、退職を希望している職員には半年間、退職の時期を後ろ倒しにしてもらいました。

入職までにある程度の時間がかかるという点では、計画的に採用を行っていく必要があると感じました。

 

現場指導担当者さまへもお話しをお伺いしました

 

8)受入れ前に抱いていた不安はございますか。

一番は言葉の問題です。コミュニケーションがうまくとれるかというところが心配でした。

オンライン面接に参加しましたが、画面を通してだったので、コミュニケーションが十分に取れたかと聞かれると、そこまでは難しかったです。ただ、こちらが質問したことにはきちんと答えが返ってきたので会話のキャッチボールはできると思いました。

 

・現在のコミュニケーションについてはいかがでしょうか。

今は、ほぼ問題なくコミュニケーションが取れています。ヴィラソンさんは、日本に留学経験もあるということで、本当に日本語が上手で流暢に話せています。ニッキーさんは、ヴィラソンさんが通訳をしてくれることもありますが、きちんと伝わっているので安心しています。

 

9)受入れにあたり、厨房内で準備やサポートされたことを教えてください。

マニュアルを全てフリガナ付きのものに作り直しました。また、2人が入職してから必要になりそうなことはすべて箇条書きにして、それにもフリガナを付けました。

入職してからは、「どこの床屋さんが一番近くて、値段が安いですか?」「タイの料理を作りたいのですが、食材を売っているお店はどこですか?」などの質問があったり、銀行に行く際の相談があったりもしました。タイ料理に使う食材が売っているお店は近くにはないので、仙頭さん(当院の理事)が連れて行ってくれて、そのお店で食材を買ってタイ料理を作っていました。私たち厨房の職員もその料理をいただきました。美味しくできていました!

 

10)現在、2人が行っている業務を教えてください。

当院では、完調品を使っているので、温めと解凍したものを形態別に盛り付けたり、配膳したりという業務を行っていました。11月からは、再度、手作り品を取り入れはじめたところで、包丁で材料を切ったり、調味料を計ってそれを炒めたりという作業もお願いしています。ラオスにいたころは、フルーツを切ることがあまりなかったようで、特にニッキーさんがかなり苦戦していました。予備の果物を使って練習等も行いました。

仕事はすごく丁寧で、覚えも割と早いです。トレイチェックも部屋ごとに並べ替えなければいけませんが、自分たちで行っています。

休日も2人だけで組んで勤務を行ってもらいました。その際は栄養士に電話がありましたが、もう2人に任せています。

 

11)2人へ指導する際に意識していることはございますか。

受入れ前に、ラオスの方の人柄についてOURさんから共有いただきました。「穏やかで、あまり厳しく指導されることに慣れていない」というような文面があったので、2人が業務で間違えてしまったときや、覚えてほしいことをどのように伝えたらいいかというのは、正直少し悩んでいるところはあります。

同じことを間違えないようにしてほしいときも、なるべく柔らかく伝えるようにしたり、言い方を意識したりするように気をつけています。

 

・今までに指導いただいた具体的な例をご紹介いただけますでしょうか。

衛生面について、もう少し繰り返しの指導が必要と感じています。

各食事を出し終えるたびに、生ごみを全部捨てて、一度シンクの中をきちんときれいにしてくださいと伝えていましたが、お昼休みで帰る前に確認すると、シンクの中が汚れていることがあったので、何度か指導をしたことがあります。

また、布巾の絞り方も丸めて手でぎゅっと握るので、テーブルを拭いた後に水滴が残ってしまっていました。これだと意味がないから、布巾は絞って拭いてくださいと伝えました。

あとは、厨房では靴を履き替えるのですが、靴下のまま非衛生区域を歩いたりしたことがありました。その靴下で、厨房内にある休憩室に上がったりするので、そこも指導しました。

しっかりお伝えすると、直っているのでよかったです。

 

12)今後の課題と期待していることはございますか。

厨房内では、冷蔵庫の温度、その日の気温や湿度、作ったときの温度、給食日誌などの記録をつけなければいけないので、そこを遅番のシフトで組んだときには、彼らにその日の記録ができているかというチェックをしてもらいたいと思っています。

また、お休みの日に、患者さんの食事変更があった場合は、食事の内容を書き直す作業もあります。先日、連休の際に食事変更がありましたが、きちんと書き直せていました。変更の書き方も、最初に「この患者さんの食事変更を書いてみて」というふうに練習をしておいたので、大丈夫でした。

今後、期待していることとしては、間違いなく患者さんにお食事をきちんと出せるようになることです。まだ少し抜けてしまうことがあるので、だんだんそういう日数が少なくなって、衛生面でもきれいな状態を十分に保てるようになったらいいと思います。

紹介人材コメント

左:ニッキーさん、右:ヴィラソンさん

左:ニッキーさん、右:ヴィラソンさん

「患者さんに「美味しいよ」と言ってもらえて、本当にうれしかったです。」

1)日本で働きたいと思った理由と外食の仕事を選んだ理由を教えてください。

ヴィラソンさん:小さい頃から、日本が好きだからです。私は今回で、日本に来るのは3回目です。1回目、2回目と日本に来るたびにもっと日本のことが好きになっています。

外食を選んだ理由は、趣味が料理で、和食が一番好きだからです。

ニッキーさん:私は小さいころに日本のアニメや映画を観たり、音楽を聴いたり、ゲームをしていて、日本にとても興味がありました。

外食を選んだのは、料理を作ることが好きだったことと、和食がとても美味しくて、ユニークだと思ったからです。

 

2)OURラオスアカデミーで勉強しようと思った理由はなんですか。

ヴィラソンさん:日本に来てから一番大事なことはコミュニケーションだと思います。そのために日本語の能力を上げなければ、コミュニケーションがよく取れないと思いました。そのことをOURは大事だと分かっていると感じたので、OURで勉強しました。

ニッキーさん:一番の理由は、学費が無料だったことです。そして、OURは信頼できて、どんなこともアドバイスをくれたので入校しました。

OURラオスアカデミーのことは、Facebookで知りました。

 

▶OURラオスアカデミー公式Facebookはこちら

 

3)日本へ入国するまでに、嬉しかったことや大変だったことはありますか。

ヴィラソンさん:もともと日本語が好きで、いつもアニメを見て日本語の話し方を覚えていましたが、実際にアカデミーで友達や先生と話せるのは嬉しかったです。そして、友達と先生のおかげで、日本語がどんどんうまく話せるようになり、タイに行って受験した特定技能の試験に合格をしたのは本当に嬉しかったです。

大変なことは、日本語だけではなく、外食の勉強もあって、覚えることがたくさんあったことです。

※現在、ラオス国内では特定技能の試験は実施されておらす、ラオスの隣国であるタイでの受験をOURがサポートしました。

 

4)日本に来て、OURからどのようなサポートがありましたか。

ヴィラソンさん:飛行機から出るとすぐに、OURのみなさんがサポートをしてくれて、仕事場まで案内してくれました。そして、銀行で口座を開設したり、買い物をするところはどこが安いのかを教えてくれました。何か困ったことがあったときもいつも連絡やたくさんの情報をもらうことができます。

 

・日本に来て必要だと感じたサポートはありますか。

ニッキーさん:特にありませんが、精神面のサポートや応援をしていてくれると嬉しいです!

 

5)仕事をしていて大変なことを教えてください。

ヴィラソンさん:初めて覚えることがたくさんありますし、患者さんに食事を提供する時間が決まっているので、時間に間に合うようにするのが一番大変だと思います。ですが、みなさんのおかげでどんどん仕事に慣れてきて、早く食事も作れるようになっています。

この前、患者さんに「美味しいよ」と言ってもらえて、本当にうれしかったです。

ニッキーさん:コミュニケーションが大変です。働くことは、コミュニケーションが大切ですが、私はわからない言葉も多くて、「それは何ですか?」と聞いています。ですが、みなさんとても親切な人ばかりなので、いつもわかりやすい言葉で話してくれます。

 

6)日本での生活はどうですか。

ヴィラソンさん:とても楽しいです。特に、ニッキーさんと一緒に暮らすのも楽しいです。毎日つまらないことは、ほとんどありません。ニッキーさんと一緒に歩きながら話して、色々な景色が見れるのは本当に良かったと思います。

・2人はOURラオスアカデミーに通っていたときから、一緒にいましたか。

そうではないです、先輩後輩の関係でした。私がOURラオスアカデミーの1期生で、ニッキーさんが2期生です。

ニッキーさん:自分が思っていたよりもよいです。もっと厳しいと思っていましたが、そうではありませんでした。仙頭さんを中心にみなさん優しく、サポートしてくれています。

 

7)これからの目標は何ですか。

ヴィラソンさん:特定技能1号は、日本で5年しか働けないので、特定技能2号を取りたいと思います。その後は、日本で働き続けたいです。

ニッキーさん:私の将来の夢は、日本に自分のラオス料理と日本料理の店を開くことです。その前に、料理の仕事の経験を積んで、特定技能2号を取りたいです。

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